「黒豚」と名乗れる豚は? 表示のルールと黒豚の銘柄3件
農林水産省のガイドラインでは、「黒豚」と表示できるのは純粋バークシャー種の豚の肉だけです。この名鑑の銘柄豚38件のうち、純粋バークシャー種を条件にするのは3件。ほかに、品種の説明にバークシャーが出てくる銘柄が3件あります。
「黒豚」と表示できるのは純粋バークシャー種だけ
農林水産省の「和牛等特色ある食肉の表示に関するガイドライン」は、「黒豚」と表示できるものを純粋バークシャー種の豚の肉としています。全国食肉事業協同組合連合会のハンドブックは、国産・外国産を問わないこと、バークシャー純粋種でない豚肉に「黒豚」と誤認されるおそれのある表示をすると不当表示にあたることを説明しています。
原産地を必ず並べて書く
ガイドラインは、外国産が国産の黒豚と誤認されないよう、シールなどの任意表示で「黒豚」と書く場合も必ず原産地を併記するとしています。例として「かごしま黒豚」「○○県産黒豚」「米国産黒豚」「カナダ産黒豚」を挙げ、国産の黒豚は都道府県名などの地名を表示することが望ましいとしています。
出典: [W001]
交雑種は「黒豚」ではなく「バークシャー」と書く
ハンドブックによると、バークシャー種と他の品種との交雑種は、「黒豚」という言葉を使わずに、バークシャーという言葉でバークシャー種との交雑種であることを表示できます。一方で「黒豚の血を引く」「バークシャー種(黒豚)を使用」のような書き方や、「黒毛豚」「三元黒毛豚」など「黒」の字で黒豚と誤認されるおそれのある表示は、表示できない例に挙げられています。
出典: [W002]
この名鑑の黒豚の銘柄
品種の条件が純粋バークシャー種の銘柄です。品種以外の条件は銘柄ごとに違います。
彩の国黒豚 — 埼玉県
- 品種
- バークシャー種 英国系の純粋バークシャー種
- 飼料
- 仕上げ期に麦類やさつまいも、国内産飼料米を使用した「彩の国黒豚肥育専用飼料」で肥育
おかやま黒豚 — 岡山県
- 品種
- バークシャー種 純粋バークシャー種
- 産地の条件
- 原則として県内の適正飼育管理農家で肥育
- 飼料
- タンパク質原料は純植物性で、穀類を主原料に配合した専用の飼料
- 格付
- (社)日本食肉格付協会の格付員により格付されたもの(等級の指定はない)
かごしま黒豚 — 鹿児島県
- 品種
- バークシャー種 全てバークシャー(アメリカバークシャーは除く)。他の品種と混飼しないこと
- 出荷日齢
- 出荷日齢は概ね230日〜270日程度(協議会はこれを生産基準の1つとしている)
- 飼料
- 肥育後期に甘しょ(さつまいも)を10%~20%添加した飼料を60日以上与える
品種の説明にバークシャーが出てくるほかの銘柄
次の銘柄は名前に「黒豚」を使っておらず、品種の条件に純粋バークシャー種とは書かれていません。品種の説明は出典のとおりです。
数え方
「純粋バークシャー種を条件にする」は、この名鑑で品種をバークシャー種としている銘柄です。かごしま黒豚の「アメリカバークシャーは除く」のような限定は、出典のとおりに書いています。「品種の説明にバークシャーが出てくる」は、品種の条件の説明文にバークシャーの語がある銘柄です。
出典
- [W001] 和牛等特色ある食肉の表示に関するガイドライン(平成19年3月26日 18生畜第2676号 農林水産省生産局長通知) — 農林水産省 ・ 確認日 2026-10-12
- [W002] お肉の表示ハンドブック2025(和牛の表示 23〜25ページ、ガイドライン全文 207〜209ページ) — 全国食肉事業協同組合連合会 ・ 確認日 2026-10-12
ガイドライン(W001)の本文は、ハンドブック(W002)207〜209ページの全文掲載で読みました。黒豚の表示の説明は、同じハンドブックの26〜27ページです。
各銘柄の条件の出典は、それぞれの銘柄ページに載せています。